宇宙大戦争★★★ 1958年(昭33)6月24日公開/東宝/87分/ 総天然色/東宝スコープ |
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製作 | 田中友幸 | 脚本 | 木村武 | 監督 | 本多猪四郎 | |||
撮影 | 小泉一 | 音楽 | 佐藤勝 | 美術 | 北猛夫 | |||
特技監督 | 円谷英二 | 撮影 | 荒木秀三郎 有川貞昌 |
美術 | 渡辺明 | |||
合成 | 向山宏 | 照明 | 城田正雄 | 造形 | 利光貞三 | |||
出演-池部良・安西郷子・千田是也・土屋嘉男・伊藤久哉・高田稔・村上冬樹・野村浩三 |
前作「日本誕生」からわずか二ヶ月後の公開。スタッフは泊まり込みで撮影を続けたのではないだろうか。 「地球防衛軍」の姉妹編らしく、「地球防衛軍」に登場した安達博士、白石、リチャードソン博士、インメルマン博士という役名が本作に再登場している。インメルマン博士以外の人物を演じたのは別の俳優。 主演は前々作「潜水艦イ-57降伏せず」での主演、池部良。 外国人が多く出演しているので身長のある池部良は見栄えする。同じように安西郷子もしかり。 物語は単純で、今見ると世相の違い、ギャップでの面白さはある。 1961年、ソ連のガガーリンが人類初の有人宇宙飛行成功の3年前、1969年、アポロ11号の月面着陸の11年前に製作された映画なのだから、当然ではある。 小松崎茂のメカニック的な面白さは「地球防衛軍」に劣る。スピップ号も、月面を走る月面探検車もいまひとつ。製作期間が短かったのが理由かもしれない。 それでも圧縮空気を使った、東京の攻撃シーンには目を瞠る出来栄え。 一作毎に新趣向のアイデアで勝負する、円谷英二はやはり偉大だ。 以下Wikiより転載 --------------------------------------------------------------------------------------------- 月面のシーンは1950年に噴火したばかりの三原山の溶岩地帯で撮影された。重力の少ない月面でのふわふわとした歩行演技は、土屋嘉男の発案によるもの。共演者らは半信半疑で抵抗する者もいたが、土屋はのちにアポロ宇宙船の月面着陸の中継映像を見て、我が意を得たりの思いだったと語っている。 特技監督の円谷英二は既に世界的名声を得ており、彼の特撮映画は海外でも大評判となっていた。本作品ではついに、東宝が製作発表した段階でアメリカの映画バイヤーが買い付け契約を結ぶために来日し、これは以後の恒例となった。 本作品では「侵略者ナタール人の基地は月の裏側にある」という設定になっており、国際会議の場面で月の裏側の図解が出てくる。これは映画公開より少し前の1959年10月4日、ソ連の無人探査機ルナ3号が世界で初めて撮影に成功した月面裏側の写真に基いて作図されたもの。つまり、当時としては「宇宙に関する最新の情報」が盛り込まれたSF映画である。 なお、零号版フィルムでは合成前のカットシーンや合成素材、光線のタイミング、シーンの尺の長さなどが異なったものが収録されており、長い間所在不明とされていたが、後年にはフィルムが発見され、2014年11月24日に日本映画専門チャンネルで初放送された。 アメリカ合衆国、イギリスなどの英語圏では『 Battle in Outer Space 』のタイトルで公開された。 ナタール側と地球側のメカ類は、すべて小松崎茂のデザインを入江義雄が図面に起こし、井上泰幸らによって製作された。 この映画で作られた石膏製の3尺サイズの月の表面のミニチュアは、のちにさまざまな特撮映画に流用されている。 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では、M宇宙ハンター星雲人の司令官が座る椅子の背もたれとして使われた。 地球側の迎撃ミサイル基地のセットを設営する際には、スタジオの高さが足りなかったため、美術スタッフの井上泰幸は独断でスタジオの地面を掘り下げてこれを行い、守衛に見つかって本社から大目玉を食らった。 怒られている井上の後方で、特技監督の円谷は必死に笑いをこらえていたという。しかし、ロケット打ち上げのシーンで「天井も空けますか?」と提案したところ、円谷は「乱暴なことはやめろ!」と叫んだという[3]。 月面探検隊の宇宙服は、後年に特撮テレビドラマ『ウルトラマン』第38話のQ星探検服に流用されている。 主要円盤は、『地球防衛軍』のミステリアン円盤の流用である。 劇中後半の冷却線によって建物が崩壊して空中に舞い上がるという東京攻撃のシーンは、発泡スチロールなど軽い素材で造られた市街地のセットの根元に圧縮エアボンベを仕込み、高圧空気を一気に吹き出させることにより、建物や車両の浮上を表現している(同様の表現法は『世界大戦争』でも見られる)。 なお、後年の『三大怪獣 地球最大の決戦』では、宇宙円盤クラブ会長室にナタールの円盤が釣り下げられている。 月面探検車は、月面探査が進んでいない時期に製作されたため、「月面の一部に希薄な大気が存在する」という当時の学説のひとつを援用し、ホバークラフト効果で高速移動する場面がある。1尺と3尺ほどのミニチュアが2機ずつ造形された。 ホバークラフトで月面車が空中移動するシーンで、円谷監督は月面車を吊り固定して、バックの岩山のほうを回転台に乗せて回転させることでスピード感ある映像に仕上げている。ホバークラフト時に噴出している気体は、ガスではなく水を霧状にしたものを使っている。 |
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