シン・ゴジラ ★★★★ 2016年7月29日公開/東宝/119分 カラー/シネスコ |
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製作 | 市川南 | 脚本 | 庵野秀明 | 監督 特技監督 |
庵野秀明 樋口真嗣 |
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撮影 | 山田康介 | 音楽 | 鷺巣詩郎 伊福部昭 |
美術 | 林田裕至 佐久嶋依里 |
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特技総括 | 尾上克郎 | 撮影 | 鈴木啓造 桜井景一 |
美術 | 三池敏夫 | |||
特殊効果 操演 |
関山和昭 | - | - | - | - | |||
出演-長谷川博己・石原さとみ・竹野内豊・高良健吾・市川実日子・高橋一生・大杉漣・柄本明・平泉成・余貴美子・國村隼 |
「ゴジラFINAL」から12年後の日本製コジラ映画。 怪獣映画と言うよりシュミレーション映画に近い。 東京に上陸する巨大生物はゴジラ以外でもおかしくはない。 平成「ガメラ」シリーズでも描かれた、巨大生物が都心に現れた場合の現憲法下での制約やら、在日米軍との関係を もっと細かく、テンポよく、スタイリッシュに描いている。 その一方、ゴジラをメタファー的に描く要素も多い。すべてを見ているわけではないが「エヴァンゲリオン」と同じ匂いがする。 リアルな現実性と、神話的な寓話性が共存、そのバランスが絶妙ではある。 最初の上陸するゴジラの前身は、マンガ的でどこか可笑しい。 後に凶悪化していく過程での落差を狙ったと思われるが取ってつけた様な目ン玉が、どこかヘン。 本編は庵野流の、フィックス画面と台詞の間のない画面が羅列していく。 どこかマンガ的アニメ的だ。 石原さとみは、日系人としての役柄から考えるとイマイチ。 長谷川博己、竹野内豊、柄本明が素晴らしい。 思わせぶりなラストカットで終わるが、3.11を経験した日本にとって、これが最後の「ゴジラ」映画だろう。 ミニチュア特撮の最高峰を作り続けてきた円谷特撮は、1954年の「ゴジラ」第一作から62年の歳月を経て、終焉を迎えた。 (ちなみに音楽を担当した鷺巣詩郎は、円谷英二の盟友であり、1960年大映の「釈迦」や、1970年のテレビ番組「宇宙猿人ゴリ 」を制作したピープロ代表うしおそうじの長男である。) 以下Wikiより転載 --------------------------------------------------------------------------------------------------------- 製作 2014年公開の『GODZILLA ゴジラ』の世界的な大ヒットを受け、日本製ゴジラの製作が決定した。総監督・脚本には庵野秀明、監督・特技監督には樋口真嗣がそれぞれ起用された。当初、庵野はオファーを固辞していたが、東宝の誠意と樋口の説得を受けて「一度きりの挑戦」として承諾した。東宝特撮映画での総監督のクレジットは『さよならジュピター』の小松左京以来だが、監修的な立場で演出の大部分を監督の橋本幸治に一任していた小松と異なり、庵野はほぼ現場に張りついて演出作業にも携わった。なお、東宝からは「近隣諸国の国際情勢については劇中での明言を避けて欲しいという要望と、皇室に関しては一切触れてはならないという厳命」の2つを受けたという。 日本の『ゴジラ』シリーズでは初となる、フルCGで制作されるゴジラのデザインには、『巨神兵東京に現わる 劇場版』などで雛型模型を手掛けた竹谷隆之が起用された。樋口から依頼を受けた際には詳細は知らされず、「背びれのある怪獣」とだけ伝えられていたという。デザインの詳細は前田真宏のコンセプトスケッチを基に庵野、樋口、竹谷、尾上克郎が打ち合わせを行い、庵野は本作におけるゴジラのコンセプトを「完全生物」と定め、題名に「新」「真」「神」など、複数の意味を含ませた作名「シン・ゴジラ」と命名した。 プロデューサーの佐藤善宏は、本作のセリフについて「完成した映画でファンタジーなのはゴジラだけというくらい突きつめています」と述べている。庵野は脚本の執筆段階から防衛省・自衛隊に協力を依頼し、「実際にゴジラが現れた場合、自衛隊はどのように対処するのか」「ゴジラに対して武器の使用が認められるのか」などミーティングを繰り返し行い、事実に即した脚本に仕上げていったという。劇中ではゴジラが「巨大不明生物」と呼称されているが、これはミーティングに出席した官僚の発言に由来している。また、戦車による攻撃シーンの参考にするため、富士総合火力演習の撮影をしている。このほかに首相官邸や自衛隊基地をロケハンしているが、官邸職員から「そのまま再現するのはやめてほしい」と言われたり、作戦本部などはそもそも撮影が許可されなかった。 音楽には、庵野が監督を務めた『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』で音楽を担当した鷺巣詩郎が起用された。鷺巣によると、2015年1月1日に庵野夫妻との食事の席で参加を依頼されたという。劇中では『エヴァンゲリオン』の音楽が使用されたほかに、伊福部昭の音楽も使用されている。庵野は脚本執筆の段階で伊福部音楽を使用することを決めており、オリジナルのモノラル音源が使用された。なお、伊福部の曲は当初オリジナル録音版の上に当時の演奏を可能な限り再現・編集したステレオ再録版を被せた疑似ステレオ音源を使用する予定だったが、直前になって庵野の判断でオリジナル音源をそのまま使用することになった。没になった疑似ステレオ音源は『シン・ゴジラ音楽集』に収録されている。 俳優の役作りについては、ミーティングの際に政治家や官僚の会話を録音して俳優に聞かせたうえで、「早口で、普段は使わない専門用語の多い言葉を流暢にかつ説得力を持って喋る」政治家や官僚のイメージを作るようにしたという。また、東日本大震災の発生当時に官房長官秘書官だった井上宏司が官邸の雰囲気などをレクチャーしたほか、会議の撮影時に現場で「総理入室時の起立と着席のタイミング」などを演技指導した。 ゴジラのモーションキャプチャーを担当したのは、狂言師の野村萬斎である。このことは公開当日まで伏せられており、公開初日の7月29日に「329人目のキャスト」として公表された。野村は「日本の映画界が誇るゴジラという生物のDNAに私が継承しております、650年以上の歴史を持つ狂言のDNAが入ったということで非常に嬉しく思っております」とコメントしている。 2014年 12月8日、東宝によりゴジラの新作映画の製作が発表された。 2015年 4月1日、総監督・脚本に庵野秀明、監督・特技監督に樋口真嗣が起用されたことが発表された。 9月23日、タイトルが『シン・ゴジラ』であり、出演者が長谷川博己、石原さとみ、竹野内豊であることが発表された。 11月2日、撮影が10月31日に終了したことを石原が公式LINEアカウントで報告した。 12月10日、公開日が2016年7月29日に決定したこと、ティザービジュアル、特報、キャッチコピー「ニッポン対ゴジラ。」、ゴジラの体長がシリーズ最大の118.5メートルであることが発表された。 2016年 1月6日、本作に登場するゴジラを東宝スタジオで写した写真4枚がFacebook上に流出した。 3月25日、本作の公開を記念して『GODZILLA ゴジラ』を含む史上初のシリーズ29作品を一挙上映する企画「シン・ゴジラ映画総進撃」が同年5月7日 - 6月17日に神保町シアターにて開催されることが発表された。 4月14日、予告編が発表された。同時に、ゴジラの全身像、キャスト、スタッフも発表となった。 7月1日、新予告編が一部の劇場限定で公開された。 7月19日、完成報告会見が品川プリンスホテルで開催された。 7月25日、ワールドプレミアが東京のTOHOシネマズ新宿にて開催され、会場前の歌舞伎町のセントラルロードにゴジラの体長と同じ118.5メートルのレッドカーペットが設えられた。レッドカーペットイベント前にはひかれたセントラルロードが、同日をもって正式に「ゴジラロード」と名付けられることとなり、命名式が執行された。 編集用カメラ・編集ソフト 使用カメラはハリウッドでも採用されるような映画向けハイエンドカメラからiPhoneまでが使用された。全国上映される規模の日本映画で、ランクの違うカメラがこれだけ混在し、それを編集するために、インディペンデント映画などで使用されることの多い、Adobe Premiereが使われたというのは国内では珍しい。 (メインカメラ、レンズ)Arri Alexa XT studio(アーノルド&リヒター)、ツァイス Master Primeシリーズ+アンジェニュー Optimo Lenses /(サブカメラ、レンズ)Red Epic(レッド・デジタル・シネマカメラ・カンパニー)、ツァイス Master Primeシリーズ+アンジェニュー Optimo Lenses /(その他カメラ)キヤノン XC10、GoPro Hero 4 Black Edition、iPhone 6s Plus。 上述のように、編集作業は、通常の日本映画でしばしば使用される、業界標準とも言うべきAvid Media Composerシステムではなく、どちらかというと小規模な映像作品で使われることの多いAdobe Premiere Pro CCが使われた。これは、AvidとPremireでは映像素材をソフト内部で取り扱う方法が異なるためで、一言でいうと、堅牢で厳格な設計のAvidと比較し、Premiereでは様々な映像素材をミックスした「フレキシブルな編集」が「軽快」にでき、「レンダリングなしでも再生できる“やんちゃ”な設計」が利用できることと、複数での同時作業を組むシステム構築が容易であったためだという。また編集の際、マルチアングルの撮影素材の全静止画サムネールをA4に印刷して採用カットを決めていくなど、これまでの映画製作の常識では考えられない独自の方法にて仕上げられて行った。 公開響・興行成績 2016年8月1日に発表された公開1週間目の映画観客動員ランキングでは約41万人の動員で第1位を獲得し、興行収入は約6億2500万円を記録した。8月8日の興行通信社発表によると、公開2週目で2週連続1位となる累計動員約145万人・累計興収は約21.5億円となった。8月14日(公開17日間)に、累計動員約231万人・累計興収約33.8億円となって2014年夏に公開されたハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』の最終興収約32億円を上回った。その後、公開5週目を迎えた7月29日から8月28日までの公開1か月で累計動員360万人・累計興収53億円を突破、2016年公開の邦画実写映画1位を獲得した。 さらに9月6日までで累計動員約421万人・累計興収約61.3億円に達し、1992年公開の第19作『ゴジラvsモスラ』の累計動員約420万人を突破して平成シリーズ以降で最高の動員数となった。公開7週目(9月10-11日)でベスト3圏外となったが、累計成績は動員約451万人、興収約65.7億円を記録した。その後もロングランとなって着実に記録を伸ばし、公開から111日となる11月16日には累計動員が約551万人、累計興収は80億円の大台を突破。最終興行収入は82.5億円となった。なお、これはゴジラシリーズとしては最大の国内興収でもある。 8月15日には発声可能上映(上映中の声出し、コスプレ、ケミカルライトの持ち込みOK)が新宿バルト9で行われ、『アオイホノオ』などで知られる漫画家・島本和彦が出席、さらにこの日は庵野総監督もサプライズ登壇した。また、8月24日には女性限定での上映イベント「女性限定鑑賞会議」が前述の発声可能上映同様の上映として開催され、出演した市川実日子、松尾諭、塚本晋也、片桐はいりが劇中衣装で登壇した。なお、同イベントのチケットは販売開始3分で売り切れる程の人気となった。 このほか、公開日から8月10日まで行われたIMAX上映も映画のヒットを受ける形で8月25日から9月9日まで再上映するほか、TOHOシネマズ新宿では8月26日に本作と庵野が監督を務めた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、『巨神兵東京に現わる』の3作品を一挙上映する「ゴジラ・エヴァ・巨神兵 シン・チャンピオンまつり」を実施、旧日本劇場時代からゴジラシリーズを上映してきたTOHOシネマズ日劇でも9月2日から15日までの大ヒット記念上映を行う。9月15日の19時30分の回から発声可能上映が、北海道から福岡まで日本全国26の劇場で上映開催された。 TOHOシネマズ新宿では、庵野秀明総監督をはじめ、市川実日子、松尾諭、高橋一生と、さらにサプライズゲストとして長谷川博己が登壇した舞台あいさつを開催、その模様が全劇場に生中継されたほか、ユナイテッド・シネマ札幌では同劇場のみの企画として島本和彦とSF作家の笹本祐一が登壇し、新宿と札幌の舞台挨拶のネット配信も行われた。 日本国外の公開は、台湾で2016年8月12日に行われたほか、シンガポールで16日、フィリピンで24日、香港で25日、タイ王国で9月8日にそれぞれ劇場公開された。アメリカでは10月3日にはロサンゼルス、10月5日にはニューヨークでプレミア上映が行われ、10月11日から18日にかけて全米440館以上で上映された。アメリカでの公開初日は全米興行収入ランキングで10位に食い込む快挙となった(Weekendでは、422館での公開で12位初登場)。アメリカとカナダでは上映を延長し、10月22日に200館で追加上映され、数館では10月27日まで毎日上映された。アメリカでの興行成績は約150万ドルとなった。オーストラリア、ニュージーランド、韓国でも公開された。 2016年11月、「シン・ゴジラ」が2016 ユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされた。 2020年、新型コロナウイルスの影響で全国の映画館が軒並み休業。映画館の営業が再開した都道府県では新作の上映が出来ず、本作のリバイバル興行が行われた。その結果、2020年5月16日~2020年5月17日の週末動員ランキングで、6位にランクインした。これは2016年10月11日発表のランキング以来、実に3年7か月ぶりのトップ10入りとなる。 批評家のレビュー Rotten Tomatoesには44件の批評家レビューがあり、平均値は6.8点、支持率は84%で、"Certified Fresh"(新鮮保証)印を受けている。このうち著名な"Top Critics"(トップ批評家)によるレヴューは8件あり、平均値は6.7点、支持率は75%となっている。Metacriticには12件の批評家レヴューがあり、平均値は68点となっている。 受賞・ノミネート 第90回キネマ旬報ベスト・テンでの第2位選出は、ゴジラ作品としては史上初、怪獣映画としては本作同様に樋口が特技監督を務めた『ガメラ 大怪獣空中決戦』(監督は金子修介)以来21年ぶり2作目のベストテン入りとなる。 |
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