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円谷英二的日本特撮映画史



ゴジラ
 
1984年(昭60)12月15日公開/東宝/103分/
カラー/ビスタ
 
製作 田中友幸 脚本 永原秀一  監督 橋本幸治
撮影 原一民 音楽 小六禮次郎  美術 櫻木晶
 特技監督 中野昭慶  撮影 山本武
大根田俊光
美術 井上泰幸
特殊効果  渡辺忠昭
久米功
 操演  松本光司
宮川光男
助監督 浅田英一
出演-田中健・沢口靖子・夏木陽介・小林桂樹・宅麻伸・武田鉄矢・内藤武敏・金子信雄・田島義文・加藤武

1975年公開の『メカゴジラの逆襲』以来9年ぶりに製作されたゴジラ映画。
また1995年の『ゴジラvsデストロイア』まで続く、新しいゴジラシリーズのスタート作品ともなったいる。

30年前、昭和29年の「ゴジラ」に原点回帰した作品。
凶悪な放射能怪獣として登場する。造型も初代によく似ているし、同じようなカットも敢えて撮影されている。

本編の方は、核弾頭を使用をめぐっての米ソとの駆け引きなども描かれ、
終戦後直後の陰影を引きずっていた初代ゴジラとは異なる現代的な怪獣映画となっている。

ただ、予算配分が本編中心なのか、ゴジラの破壊シーンがほとんどないのが不満。
晴海に上陸して、有楽町あたりまでは良いとしても、そこから新宿西口まで至るシーンは、
ゴジラは道路の真ん中を、建物を避けて移動しているようでまったく破壊しない。

有楽町でも、自社のビルは壊しても、新幹線も持ち上げただけで、(中にかまやつひろしが居るのが理解不能)離して炎上するカットもない。本編の自衛隊のエキストラや移動司令室、ラスト近くの田中と沢口が逃げ回る破壊されたオープンセットなどはなくても成立するので、その分をミニチュア制作の方に予算をかけてもらいたかった。
また、別に無くても映画の面白さには影響しない、サイボークゴジラに数千万円の予算をかけるのなら、
東京タワーくらい倒スシーンを作れば、海外セールスにも寄与したはずだ。

ラストの、三原山へ倒れ込んでいくゴジラは、一応足元を破壊はしているが、トンマに見えた。地滑りのカットが足りていない。
またそれに誘発されての火山大爆発になるのだが、迫力ゼロ。
中野昭慶監督なので、「連合艦隊」の戦艦大和の大爆発を超えるカットが見られると期待したが、せこい爆発のみだったのが残念。


以下Wikiより転載

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本作品では怪獣映画という路線から一線を画し、1973年の映画『日本沈没』や1980年の『地震列島』の流れをくむ災害パニック映画として描かれている。「現実にゴジラが現れた場合の対応」をリアルに表現するため、政府や自然災害など、各方面の専門家を特別スタッフとして招いている。また、ストーリーには冷戦末期である当時の国際情勢を反映し、日本近海におけるソ連原子力潜水艦の脅威やアメリカの戦略防衛構想などの影響、相互確証破壊の概念への言及、さらには全面核戦争への懸念および市民レベルでの核攻撃時の対処法などが散見される。

原点回帰を目指した「怖いゴジラ」や「ゴジラは核エネルギーを吸収する」という設定のもと、ゴジラが静岡県の井浜原子力発電所[注釈 14]を襲うシーンが描かれる。ゴジラの造形は前シリーズ当時より高層化した新宿のビル群に合わせ、体長も50メートルから80メートルへ巨大化された[2]。顔は凶悪な初代をイメージしたものに変更され、鳴き声も前シリーズで甲高くなっていたものではなく、初代の低く重厚なものに猛獣のような唸り声を追加したものに変更されている。

特撮面では、井浜原子力発電所や東京上陸後にゴジラが通過する晴海通り(有楽町の数寄屋橋交差点周辺一帯)、そして新宿副都心のビル群が精巧に再現されるなど、それまでのお正月映画では不可能な潤沢な予算と期間ならではの豪華なセットが組まれた。そのセット費用は井浜原子力発電所が8000万円、製作期間に2か月をかけた新宿副都心の高層ビルやその他のビル数130本、電球数200個の合計で1億5000万円。有楽町セットは2つのセットより精巧に再現されており、特技監督の中野昭慶は効果的に壊れるミニチュアの素材選びにもこだわっていた。なお、三原山の火口の噴煙にはフロンガスが使われたが、中野はそれが加熱されると発生する塩化水素を本番直前に吸ってしまい、「用意!」の声の直後に数秒間失神していたという。

メイキングおよび予告編やテレビCMなどの映像は川北紘一が担当している。予告編のために独自の合成カットも制作している[80]。

制作経緯
1978年2月4日に田中友幸主宰の「ゴジラ復活会議」で石上三登志、白井佳夫、外山朗、西沢正史、角田健一郎、坂野義光らによって検討された。その結果、作品担当は所健二、中河原哲治に受け継がれ、関沢新一、眉村卓、光瀬龍らによっていくつもの脚本案が発注されたが、目処は立たなかった。1978年6月から1980年秋にかけては中西隆三や村尾昭によって脚本が書かれたが、採用には至っていない。

1980年代に入り、ヘンリー・G・サパースタインから合作の申し入れもあり、日米双方から提示されたストーリーを元に2本の脚本が書かれたが、これも立ち消えとなった。

1983年8月に新宿ミラノ座で行なわれた「ゴジラ復活祭1983」が好成績を挙げたことで[21]、東宝社内にくすぶっていた再製作気運が盛り上がった後、同年12月26日に「ゴジラ復活準備委員会(G委員会)」が東宝社内に発足したことで、新作製作への第一歩を踏み出した。G委員会のメンバーには、委員長に取締役映画営業担当兼映画調整部長(1984年6月から映画調整部長兼宣伝部長)の堀内實三、副委員長に田中友幸、筆頭幹事に取締役映画興行担当の石田敏彦ら当時の東宝の首脳陣が揃い、東宝全社をあげての大プロジェクトに発展していった。

永原秀一は1983年2月17日に『ゴジラの復活』のタイトルで検討稿を完成させ、それには村尾昭の最終稿にあった吸血ダニやトライデント型潜水艦ジャイアントバスがそれぞれ登場している。しかし、同年4月2日に完成した準備稿では吸血ダニは吸血フナムシに変更され、ジャイアントバスは取り消された。その後、同年5月30日に決定稿が完成し、7月16日に改討稿が完成した。

スタッフ
脚本には田中文雄の推薦で『蘇える金狼』や『惑星大戦争』の永原秀一が、監督には『さよならジュピター』の橋本幸治が起用された[4]。また、本編スタッフも『さよならジュピター』の面々に1954年版『ゴジラ』と黒澤組の面々で固められ、特撮スタッフも中野昭慶をはじめとするスタッフで固められた。

音楽には伊福部昭の起用も考慮されたが、伊福部の体調が悪かったため、オーディションで選ばれた小六禮次郎に決定した。歴代シリーズでも数少ない、伊福部の音楽がまったく使われない作品となった。

配役
キャスティングには田中健、沢口靖子、宅麻伸ら当時の若手を中心に、『三大怪獣 地球最大の決戦』以来20年ぶりに夏木陽介が東宝特撮映画に出演し、3人の脇を固める。ゴジラ出現に苦悩する首相には、監督の橋本と親交がある小林桂樹が起用された。
その他、東宝特撮映画の常連の小泉博や田島義文をはじめ、『白い巨塔』や市川崑監督作品の常連である小沢栄太郎、金子信雄、加藤武、佐藤慶、石坂浩二、『ナショナル劇場』の常連である内藤武敏、鈴木瑞穂、織本順吉、御木本伸介、森幹太、山本清、村井国夫、橋本功、潮哲也、江幡高志らが閣僚や学者役などで特別出演している。

石坂浩二は、井浜原発で最初にゴジラを目撃する男性職員を演じている。当初は出演する予定ではなかったが、石坂が監督の橋本に「金(ギャラ)なんかいらない、ワンカットでも出ることに意義があるんだ」と直談判し、端役での出演が決まった。
ゴジラに持ち上げられる新幹線の乗客の1人を演じたかまやつひろしは、当時放映されていたテレビドラマ『ビートたけしの学問ノススメ』の釜田先生の衣装とアクションで登場し、他の乗客が悲鳴をあげるなか、唯一微笑んでいる。当時10代だったなべやかんも乗客の1人として出演している。
ゴジラから逃げ惑うエキストラとして、鳥山明・さくまあきら・堀井雄二が参加している。しかし、撮影の際にさくまが大笑いしながら走ったため、大写しにならなかった。写真ポスターにおける群衆の最前列の中央には、鳥山が写っている。

演出
劇中にはゴジラが有楽町を通過する際に有楽町マリオンや新幹線を破壊するシーンが存在するが、これはシリーズ第1作『ゴジラ』でゴジラが日本劇場を破壊するシーンや列車を襲うシーンとの対比となっている。また、ゴジラが住友ビルを倒す展開は撮影中にスタッフの間から出たアイデアによるもので、本当に倒せるかを工学博士の大崎順彦に検討してもらってOKが出たため、実現した。

首相役の小林桂樹が三原山火口に落下していくゴジラを見ながら涙を流すシーンがあるが、これは脚本に無く小林自身のアドリブである。涙を流さないカットも撮影されたが、監督の橋本はのちに情感に負けて涙を流すテイクを採用したことを反省したという。後年に出版された著作でこのシーンについて尋ねられた特技監督の中野は、「涙を流さない方が強かったと思う」とコメントしている。





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