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円谷英二的日本特撮映画史



宇宙大怪獣 ギララ
★★

1967年(昭42)3月25日公開/松竹/88分/
総天然色/シネマスコープ
 
製作 中島渉 脚本 二本松嘉瑞
元持栄美
石田守良
 監督 二本松嘉瑞
撮影 平瀬静雄 音楽 いずみたく  美術 重田重盛
 特撮監督 池田博  撮影 大越千虎 特撮監修 川上景司
協力  日本特撮映画株式会社 (渡辺明、小田切幸雄) - -
出演-和崎俊哉・原田糸子・ペギー・ニール・柳沢真一・園井啓介・岡田英次・穂積隆信・北竜二・浜田寅彦

大映の「ガメラ対ギャオス」から10日後の公開。
松竹の最初で最後の怪獣映画。

内容はひどい。
始まって40分は宇宙空間や月面基地での生活ぶりが中心。

やっとギララが現れるが、これが宇宙生物なのか、謎の円盤が操る兵器なのかはっきりとしない。
いずみたくの音楽がワンパターンの繰り返しで、ギララのシーンになるといつも同じ音楽が聞こえだし、ギララはただ凶暴に叫んで暴れまわるのみ。叫び声がまたとしも不快。

この映画、地球や月基地とのやりとりも毎回呼び出しから始まっている。編集で切るべきだろう。またなぞの円盤の発する怪電波で、通話が妨害される効果音も不快。音響効果を担当した人間は素人か。

倍賞千恵子の主題歌も含めて、ただただ早く終わってくれるのを願うばかりだった。

以下Wikiより転載

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松竹が制作した唯一の怪獣映画。
本作以前の日本映画界では、円谷英二のもと、東宝で「ゴジラシリーズ」を含めた「怪獣映画」が年二本のペースで公開されていたが、予算と特撮を駆使した怪獣映画の参入は、各社及び腰であった。このなか、1965年(昭和40年)に大映が『大怪獣ガメラ』を制作して怪獣映画市場に参入、大ヒットとしていた。

1966年(昭和41年)初頭に、円谷監督の興した円谷特技プロダクションによって制作されたテレビ番組『ウルトラQ』(TBS)が放映されると、これをきっかけに子供たちの間で、空前の「怪獣ブーム」が起こった。同年3月には大映が前年の『大怪獣ガメラ』の続編として『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』を『大魔神』と二本立て公開。前作を上回る大ヒットとした。

1967年(昭和42年)に入って、怪獣ブームはますます過熱。
テレビでは怪獣の登場する特撮番組が目白押しとなり、映画界では東宝の「ゴジラシリーズ」、大映の「ガメラシリーズ」が両社のドル箱となっていた。この一大社会現象を背景に、当時斜陽化しつつあった邦画界の中、日活・松竹もこれを好機ととらえ、競い合って特撮怪獣映画を製作する事態となった。こうして日活が『大巨獣ガッパ』を製作し、これに対抗して松竹が製作し、大映の『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』に続き、日活の『大巨獣ガッパ』に先駆けて春休み興行に打って出たのがこの『宇宙大怪獣ギララ』である。

『映画時報』1966年11月号には「東映が劇映画と動画をミックスした『大忍術映画ワタリ』などを出し、これが当たったので日活や松竹まで特撮映画を企画し、来年(1967年)の春休みを当て込んで公開を準備している」と書かれており、『ギララ』と『ガッパ』は、『ゴジラ』『ガメラ』ではなく、『ワタリ』がきっかけで製作されたものである。
『映画年鑑 1967年版』にも「怪獣ブーム」や「怪獣映画」といった記述は一切なく、それらは全て「特撮』「特撮映画」「特撮もの」と記述されている。『映画時報』1966年11月号には「特撮映画ラッシュも今年の特徴に加えていい」と書かれており、1966年~1967年当時の映画界では「怪獣ブーム」や「怪獣映画」という捉え方はせず、特撮を使う映画をひっくるめて特撮映画と呼んでいた。

政府もこの一大「怪獣ブーム」を背景に、海外に売れる怪獣映画による外貨獲得の狙いをもって制作融資を行った。
本作は「社団法人・映画輸出振興協会」による輸出映画産業振興金融措置の融資を受けて、製作された映画である。製作費は松竹によると1億5000万円(当時)。

松竹は本作について、次のように解説している。(原文ママ。題名の「宇宙大怪獣」と「ギララ」の間には「・」が入る)

松竹では、このほど、SF(サイエンス・フィクション)的要素を盛りこんだ初の本格的特撮映画「宇宙大怪獣・ギララ」(監督二本松嘉瑞・特撮監督池田博)の製作を開始しました。
すでに数年前より、大船撮影所に特殊ステージを設け、フィルム合成、色彩テストなど慎重な準備をすすめてきたのが初めて結実したものです。脚本は、元持栄美、石田守良、二本松嘉瑞の共同オリジナルで、演出には、アメリカのエール大学で映画演劇を研究、「恋人よ」、「いたずらの天才」を発表した新鋭二本松嘉瑞があたり、また特撮監督として俊英池田博監督が起用されております。(中略) 出演者は、
和崎俊也、原田糸子、藤岡弘、岡田英次、木村功、園井啓介、柳沢真一、北竜二、穂積隆信のほか外人タレント、ペギー・ニール、
フランツ・グルーベル、マイク・ダニングなど多彩なキャストで描く超娯楽大作でもあります。なお、現代最高のSF作家光瀬龍氏が監修にあたるのも大きな話題のひとつです。— 松竹タイムス、『松竹タイムス 宇宙大怪獣・ギララ』

本作は宇宙を舞台にしたSF映画の体裁をとり、東宝や大映の怪獣映画と差別化が図られた。科学考証には光瀬龍が招かれ、
前半部では月面基地や宇宙空間でのメカ描写などが丹念に描写された。一方で月面基地に檜風呂が登場したり、恋愛ドラマも盛り込まれるなど、「松竹大船調」の演出によって、他社とは異質な作品作りが行われ、「メロの本家でも怪獣製作」などと報じられた。ストーリーは、謎の円盤の正体が結局明かされないまま終わるなど、やや構成の難が指摘されている。

怪獣のデザインが決定すると、前年12月17日に東急ホテルで製作発表会が開かれ、島田プロデューサー、二本松監督、池田特撮監督、光瀬龍の4人が出席し、「宇宙怪獣」の模型を囲んで大々的に宣伝が行われた。

脚本準備稿は当初『宇宙大怪獣』と仮題され、マンモス植物も登場する予定だった。次に『SF宇宙大怪獣』と仮題され、
アストロボートの設定が盛り込まれて「SF」が全面に押し出され、この後の最終決定稿で『SF宇宙大怪獣ギララ』と表記された。
封切り公開9日前の3月16日に、『宇宙大怪獣・ギララ』と題する完成試写台本が刷られ、本作題名となっている。

本作の特撮を担当したのは、元・松竹の特撮技師川上景司、前年に東宝を離れた渡辺明、小田切幸雄らによって結成された特撮請負会社「日本特撮映画株式会社」である。『松竹タイムス』では「協力:日本特撮KK」と誤表記しているが、「日本特撮K.K.」は同時期存在した京都の特撮プロダクションで、「日本特撮映画株式会社」とは別会社である。

ギララの特撮スタッフには、島倉二千六、菅沼峻、滝川重郎ら当時東宝特技課に在籍中でありながらアルバイトでこっそり参加した者たちもいた。島倉によると、彼らがロケハン先で円谷組メインスタッフとばったり顔を合わせてしまってこれがばれ、契約違反で解雇されてそのまま島倉ら数人が「日本特撮映画株式会社」(1969年解散)に合流してギララに加わることとなっている。

ギララは『宇宙大怪獣』題名時の初稿脚本では、「怪虫X」、「怪虫」などと表記され、『SF宇宙大怪獣』題名時の準備稿で「デモラ(仮称)」と極秘扱いで表記された。また、本文で「デモス」表記された部分もあった。この「ギララ」については、「ギ」がギリシャ語で「巨大」、「ラ」はラテン語で「大きい」という意味であると説明されている。
公開を前に渡辺製菓とのタイアップで、「宇宙怪獣」の正式名称が『週刊少年マガジン』や『週刊少年キング』、ポスターによって公募された。210,564人の応募(松竹の発表)のなかから「ギララ」が採用され、静岡県在住の12歳の女子小学生と神奈川県の16歳の2人に懸賞の欧州旅行招待券がプレゼントされた。1月28日には、撮影所内で「宇宙大怪獣命名式」と題し、林家三平の司会で行われた公開命名式の特撮セットに多数の子供たちが招待され、アストロボートの飛行実演などを見学している。

昭和41年12月に重田重盛によるデザイン画が決定し、1尺大の粘土模型が作られた。
この模型は体色が緑色で、宣伝部によって「プラトニカル・ギララドニシウス」(Pratonical Gilaladonishious)とプレート刻名され、現在も松竹で保存されている。
ぬいぐるみの造形は前年に東宝特美課を退職独立した開米栄三の指導のもと 、これも前年に東宝特美課を退職し、「日本特撮映画株式会社」に参加していた小田切幸雄によって行われた。頭、手足の粘土原型が起こされ、ラテックスによる型抜きで製作された。表皮はいぼを型取ったものを貼り付けて作られて雲母が混ぜ込まれ、照明で輝くようになっている。

アストロボートは宇宙をテーマにした作品として登場するオリジナルメカ。宇宙探査と宇宙開発を任務とするFAFCの新型原子力宇宙船で、正式名称は「Atomic Astro Boat」(AAB)。別名「宇宙船AABガンマー号」。
雑誌などでのアピール度は強かったが、劇中ではあまり目立った活躍はなく、ギララを攻撃するようなシーンもない。
1尺、3尺のミニチュアが作られた。
なお、のちの『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』にはAABガンマー号のパロディとして、中国籍の火星探査船「AACベーター号」が登場する。

劇中にはほかに、「アストロボート」を収納する宇宙母艦、月面移動用の「アストロスクーター」、各種ロケットが登場した。
「アストロボート」を始め、劇中メカはアメリカの「LIFE」誌などを参考に、重田重盛によってデザインされたが、一部二本松監督がデザインしたものもあるという。
また、東宝以外の邦画作品では珍しく、架空の兵器として、「ミサイル搭載装甲車」と「自走レーザー砲」も登場する。実在の兵器として自衛隊のF-104や61式戦車が登場する。

宣伝興行では欧州旅行招待券を懸賞に、上述のように名称募集が行われた。劇場では、公開前に『宇宙大怪獣ギララしんぶん』が配られ、大伴昌司による解剖図がついた。ギララの全体像は小出しにされ、プレスシートなどでは全身が分からないようギララが横を向いているものもあり、大半がイラストによるものだった。また公開時にはギララの写真入りの時間表が劇場で子供たちに配られた。

松竹宣伝部で『 The X from Outer Space』との英語題名がつけられ、海外セールスが行われた。英語の呼び名表記は「Guilala」。
ドイツではギララは「ギラ」という名で、『ギラ フランケンシュタインの悪魔』(Guilla Frankensteins Teufelsei)の題名で公開された。
この副題は、「フランケンシュタイン」がドイツでは「巨大な怪物」を意味する単語であるため。フランスではギララは「イトカ」という名で、『イトカ 銀河の怪獣』(Itoka le monstre des galaxies)の題名で公開された。イタリアやスペインでも公開されている。





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