直線上に配置

円谷英二的日本特撮映画史



ゴジラ対メカゴジラ
 ★★★
1974年(昭49)3月21日公開/東宝/84分/
カラー/シネマスコープ
 
製作 田中友幸 脚本 山浦弘靖
福田純
 監督 福田純
撮影 逢沢譲 音楽 佐藤勝  美術 薩谷和夫
 特技監督 中野明慶  撮影 富岡素敬
山本武
美術 青木利郎
小林完
合成  三瓶一信  操演  小林昭二 光学撮影
光学作画
宮西武史
川名正
出演-大門正明・田島令子・平田昭彦・岸田森・睦五郎・小泉博・青山一也


前作「対メガロ」からは1年後の公開だが、前年12月末公開の特撮大作「日本沈没」からは
4ヶ月弱の期間しかなかった中での公開。

「日本沈没」の大ヒットによって予算もかなり増えた印象があるが、本編は相変わらず冗長で、
沖縄海洋博絡みのタイアップやら、つまらない歌を二番まで聞かせるシーンとか、何箇所も早回しで見た。

しかし特撮シーン、特にコンビナートの爆破シーンや、メカゴジラのミサイル発射やらレーザー光線の爆破シーンなど、
圧倒的な火薬の物量投入で、見応え充分となっている。

怪獣達の倍の高さまで吹き上がる爆破の炎や、黒炎硝煙の凄まじさは、円谷特撮以上の迫力がある。
当時より弾着技術が向上したのだろうが、ともかく凄まじいの一言。

個人的には中野昭慶特技監督の作品ては、初めて唸った出来となった。

もはや怪獣がミニチュアの建物を壊したり、怪獣達の出現する意味合いや、爬虫類的造型を怖がるのは食傷気味で時代遅れ。
怪獣バトルを、プロレス風合戦を、素直に楽しむのが、怪獣映画の王道となったのだろう。


以下Wikiより転載

---------------------------------------------------------------------------------------------------------
『ゴジラ対メカゴジラ』は1974年(昭和49年)3月21日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された日本の特撮映画。
配給は東宝、製作は東宝映像。「ゴジラシリーズ」の第14作。観客動員数は133万人。
公開時のキャッチコピーは、「宇宙をとびミサイルを撃ち込む! 全身が武器の凄いゴジラが現れた!」。

ゴジラ誕生20周年記念映画。翌1975年開催予定の沖縄国際海洋博覧会に絡め、沖縄本島を舞台として製作された。沖縄県は2年前の1972年に日本へ返還されたばかりであり、ひときわ注目を集めていた時期に当たる。沖縄海洋博では、ゴジラシリーズのプロデューサーである田中友幸が三菱海洋未来館の総合プロデューサーを務めており、本作品原案の福島正実も同企画に参加していた繋がりで本作品の依頼を受けた。

本作の原型となった『大怪獣沖縄に集合!残波岬の大決斗』ではメカゴジラが登場しない内容になっており、その時点ではゴジラ、モスラ、アンギラス、新怪獣の「機械怪獣ガルガン」と「ガルガ星人」が登場予定で、キングシーサーを眠りから呼び覚ます「那美」がこの脚本に初登場しており、設定はそれぞれキングシーサーやメカゴジラに受け継がれた。メカゴジラの登場が決まった検討用台本時のタイトルは『残波岬の大決斗 ゴジラ対メカゴジラ』であり、その内容は侵略者R星人の尖兵のガイガンとメカゴジラにゴジラがキングバルカン(キングシーサー)とともに立ち向かうというものだった。

本作では日本が舞台にもかかわらず、怪獣作品で恒例の逃げる人々や兵器車両はおろか、自衛隊をはじめ防衛軍や防衛隊の類も一切登場しない。また、在日米軍も一切登場しない。特技監督を務めた中野昭慶の回想によると、沖縄が日本に返還されたばかりという事情を踏まえ、自衛隊や在日米軍を出すのを避けたという。検討用台本では防衛軍と在日米軍が出動する描写があった。

特撮スタッフは中野のほか、『流星人間ゾーン』や『ウルトラマンA』などテレビ作品の仕事を終えた川北紘一が『ゴジラ対ヘドラ』(坂野義光監督、1971年)以来3作ぶりに復帰した。特大ヒットとなった『日本沈没』の後だけに、川北も「熱が入った」と語っており、「『日本沈没』で中野特撮を観たお客さんが多数来るはずだから、チンケなものは出来ないはずだ」と中野に進言し、スタッフに加わっている。川北はメカゴジラの設定全般を担当したほか、本編班と特撮班を掛け持ちして本作を支えている[10]。川北は、光線作画に『ウルトラマンA』での経験を活かし、きらびやかな光線技を取り入れている。『日本沈没』では、本編に特撮描写を融合することが目指されていたが、本作品ではメカゴジラの存在を強調する演出がなされた。

川北によれば、特撮美術の予算は『ゴジラ対ヘドラ』とほぼ同額で、主だったセット以外にミニチュアを組む余裕がなかったという。本編に目を向けると、沖縄ロケはすべてタイアップであり、東宝はこの部分の予算を負担していない。フェリーでのアクション撮影に至っては沖縄へ向かう途中の船上で行っており、「予算ばかりか時間もない」(川北談)という製作状況だった。だが、この川北の発言とは逆に中野は、「『日本沈没』の大ヒットを受けて、前2作よりもかなり予算を上積みしてもらえた」とたびたびコメントしている。このように必ずしも潤沢とは言えない状況下で制作されたが、川北は「カラフルな光線技と中野監督による派手な爆発で、『ゴジラ対ヘドラ』と同額予算での製作には見えない迫力は出せたと思う」と評している。

各方面とのタイアップに裏打ちされ、主人公たちが滞在する那覇東急ホテルや九州・沖縄航路の豪華フェリーなど、当時の沖縄観光の各種風物が記録された。また、軽く触る程度ではあるが、国頭天願の台詞を通じてウチナンチュ(沖縄人)の日本本土に対する複雑な感情にも触れられている。演出面では、アクション映画に実績のあった監督の福田純によって国際警察の様々な小道具も登場する、スパイ映画風味のサスペンスドラマに仕上げられている。福田は、ゴジラとメカゴジラの対立構造を人間側でも強調しつつ、怪獣のインパクトにドラマが負けないようアクション面を強化したと述べている。

『流星人間ゾーン』や前作『ゴジラ対メガロ』で見られた子供向けのコミカルな描写はやや影を潜めている。逆に、『ゴジラ対ヘドラ』以降に増加した残虐かつ過激な描写はさらに増やされ、円谷英二が決して描かなかった流血シーンや、メカゴジラの猛攻の前にゴジラが絶命したのではないかと思わせるシーンまで描かれた。ゴジラが沖縄に上陸する場面では、「丘の稜線からゴジラの巨大な頭部が徐々に姿を現す」という、第1作『ゴジラ』(本多猪四郎監督、1954年)での大戸島上陸シーンを思わせる構図も見られ、演出・アクション面では前作までと一線を画している。

当時のゴジラシリーズには珍しく子役俳優がまったく登場しない一方、平田昭彦、小泉博、佐原健二、睦五郎、岸田森といった往年のゴジラシリーズや特撮作品の常連俳優が多数出演するなど、「原点回帰」とも言えるキャスティングも成された。

劇中音楽は佐藤勝が担当。ジャズ調の軽快なメカゴジラのテーマや沖縄音楽を基にしたBGMが、映画を盛り上げている。中野によれば、録音時にフィルムを観た佐藤はゴジラとメカゴジラの闘いの映像のパワフルさに驚き、映像に負けないようにとその場でスコアを書き直したそうである。和倉博士邸でのアクションシーンや決戦場面では、それぞれ同じ佐藤による『姿三四郎』(内川清一郎監督、1965年)、『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(福田純監督、1967年)の劇伴音楽が流用されている。

劇場公開当時の伊豆大島の椿まつりでは、御神火茶屋前にてゴジラ(スーツアクター:図師勲)、メカゴジラ(スーツアクター:久須美護)とベルベラ・リーンが本作のPRを行なった。

ゴジラの殺陣は西部劇を意識している。スーツは前作の流用。『流星人間ゾーン』で半年間撮影に使用されたあとであるため、全体的に補修が行われ、頭部も作り直された。腰の部分の背びれは、順番が狂ってつけ直されている。川北紘一は偽ゴジラともども、造形面での質的な低さを嘆いている。
メカゴジラのミサイル攻撃を浴びるシーンでは、首にパイプを仕込んで鮮血を噴水のように飛び散らせている。
ゴジラが沖縄に上陸するシーンや、ゴジラが海中から出現するシーンでは、偽ゴジラとも異なるスーツが用いられているが、出処は不明。
偽ゴジラには、単体では通常のゴジラのスーツが、本物と対峙する際はアトラクション用の着ぐるみが流用された。特撮監督の中野昭慶は、後者はゴジラとの違いを明確にするため、あえて顔つきが違うものにしたと述べている。

メカゴジラは資料によっては名称をメカゴジラ1号機と記述している。中野はメカゴジラの歩行演技に、歌舞伎の所作を採り入れたと語っている。また、ゴジラを偽る悪役らしさにはカッコいい二枚目が見得を切る「悪の美学」を、正体を現すシーンには多羅尾伴内や遠山の金さんが正体を現すシーンのカッコよさなど、それぞれのケレン味を加えたくて取り組んだという。
本作の原型となった『大怪獣沖縄に集合!残波岬の大決斗』ではガルガ星人に造られた「機械怪獣ガルガン」が登場する予定で、この設定は「ブラックホール第3惑星人」とメカゴジラの原型となっている。
検討用台本の『残波岬の大決斗 ゴジラ対メカゴジラ』では、ガイガンとタッグを組んで戦う案があった。
『ゴジラvsコング』の監督を務めたアダム・ウィンガードは初代の大ファンを公言しており、同作へのメカゴジラの登場が監督オファーを受ける決め手になったという。

造形は安丸信行と小林知己。顔面は般若のイメージが投影されているが、これは同じく安丸によって造られたジェットジャガーから引き継がれたものである。スーツは上下分割式で、ゴジラに首をもぎ取られるシーンは上半身のみで撮影されている。頭部や手首にはFRP、胴体には風呂マットなどに用いられるポリエチレンマット(硬質ウレタン)、眼には自動車のテールランプがそれぞれ用いられている。体色は、白銀色に数色の虹状の彩りが施されている。腕はゴジラのようななで肩を避けるため、肩にひだをつけて腕が長くならないように留意している。尾は短く、ゴジラの尾の長さの3分の1程度である。

頭部の造形物は丸みを帯びたものと、シャープなものと2種類が用意された。画面では分かりづらいが、歯は透明なアクリル板で作られている。そのほか、カポック製で着ぐるみと同じ大きさの飛行形態のメカゴジラも作られ、メカゴジラ2にも流用された。足にはフロンガスの噴射ギミックが仕込まれている。また、メカゴジラ2のヘッドコントローラー露出時の胴体には本作のものが流用されている。




TOP

弊社の配信するコンテンツ・動画等の整合性・信頼性に関しては万全を期しておりますが、
それにより生じた損害に対しては一切 の保証を負いかねます。
弊社が提供するコンテンツを無断で複製すると、著作権侵害となります。
Copyright (C) 2020, zeicompany. All rights reserved.
Free to Link
直線上に配置