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極私的日本特撮映画史
円谷英二の軌跡

-日本の特撮映画の第一人者である円谷英二の軌跡と
日本映画の特撮についての個人的考察-

昭和における特殊撮影技術の第一人者であり、独自に作り出した技術で
特撮映画界に多大な功績を残したことから特撮の神様と呼ばれる。
円谷の人生は、活動大写真と呼ばれた明治時代の黎明期から、
映画斜陽期を迎えた東宝解体までの日本映画界の歴史とそのまま重なっている。



 ★ 駄作  途中でやめたくなる
 ★★  凡作  興味あれば
 ★★★  普通  それなりの出来
 ★★★★  佳作  かなり面白い
 ★★★★★  傑作  超オススメ

「拝啓 渥美清 様」
<俳優渥美清の映画に関しての個人的考察サイト>


「勝新と雷蔵」
<勝新太郎と市川雷蔵映画に関しての個人的考察サイト>


1900-1950年代  1960-1970年代  1970年代以降

1960年
(昭和35年)
59歳 
 
当時プロデュース業に乗り出していたカーク・ダグラスが、「世界の円谷にぜひアニメの監督を」と、ディズニー社を後ろ盾に、アニメ映画制作の声をかける。東宝側の森岩雄は断ったものの、ダグラスにかねて熱望していたオックスベリー社の合成機器オプチカル・プリンターの提供まで含めて直接話を持ちかけられた円谷は、自宅の円谷特殊技術研究所のスタッフではまかなえないと、先んじてアニメ会社ピープロを設立していた鷺巣富雄に協力を依頼。合資会社として二人の頭文字をとった「TSプロダクション」の設立構想となり、機材や社屋用地の確保まで話は進んだものの、ダグラス側の提示した契約内容が折り合わず、頓挫。

同年、この年公開の『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』撮影のため、東宝撮影所内に東洋一の規模である三千坪の特撮用大プールが完成。また、妻マサノの熱心な勧めでカトリック教徒となる。
 解説   「電送人間」 ★★★
(1960年4月10日・東宝・総天然色・85分)
監督:福田純/脚本関沢新一/主演:鶴田浩二・白川由美
特技監督:円谷英二
解説  「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐」★★★★
(1960年4月26日・東宝・総天然色・118分)
監督:松林宗恵/脚本橋本忍・国弘威雄/主演:夏木陽介・佐藤弁
特技監督:円谷英二
  1960年4月28日『地底探検』(Journey to the Center of the Earth)日本公開
監督ヘンリー・レヴィン、脚本ウォルター・レイシュ他、原作ジュール・ヴェルヌ、主演バッド・ブーン・ジェームス・メイスン

1864年に発表されたジュール・ベルヌのSF・冒険小説『地底旅行』を、20世紀フォックスが映画化した。
地底の世界を描く特撮を担当したのは、L・B・アボット、ジェームズ・B・ゴードン、エミル・コサ Jr. であったが、劇中登場する恐竜は、トカゲに背びれやトゲをつけたいわゆる「トカゲ特撮」が使われた。

本作は受賞は逃したものの、アカデミー賞の美術賞・特殊効果賞・音響賞の3部門にノミネートされた。
20世紀フォックスは、本作に続き翌年に同様な路線の『失われた世界』を製作し、特撮のアボットら3名も引き続いて起用された。
   1960年12月29日『失われた世界』(The Lost World)日本公開
監督アーウィン・アレン、脚本アーウィン・アレン他、原作コナン・ドイル、主演マイケル・レニー、ジル・セント・ジョン

1912年に発表されたアーサー・コナン・ドイルのSF小説『失われた世界』を原作とした、1925年の『ロスト・ワールド』に次ぐ2度目の映画化で、初のカラー作品である。
後年「パニック映画の巨匠」と呼ばれるアーウィン・アレンが製作・脚本・監督の3役を務めた。配給は20世紀FOXで、前年の『地底探検』に次ぐ、恐竜の登場する探検映画でもあった。

ストーリーは概ね原作に沿っているが、舞台は(製作当時の)現代に設定され、前作『ロスト・ワールド』同様に原作には登場しない女性が探検隊に加わって現地に赴くなどの脚色が加えられている。
特撮は『地底探検』も手がけ、この後アレン作品の常連となるL・B・アボット他が担当し、『ロスト・ワールド』でストップモーション・アニメーションを使って恐竜の動きを表現したウィリス・オブライエンも名を連ねているにもかかわらず、本作では本物のトカゲやワニに背びれやトゲなどを着けて恐竜に見せた、いわゆる「トカゲ特撮」が使われた。
 解説  「ガス人間第1号」★★★★
(1960年12月11日・東宝・総天然色・91分)
監督:本多猪四郎/脚本:木村武/主演:三橋達也・八千草薫・土屋嘉男
特撮監督:円谷英二
1961年
(昭和36年)
60歳
前年に続き、アニメ技術の導入に意欲を燃やし、鷺巣らと組んで、特撮とアニメを組み合わせた長編映画の企画をいくつか検討、ピープロで『双子の一寸法師』という長編実写・動画映画を企画。
     「大坂城物語」
(1961年1月3日・東宝・総天然色・89分)
監督:稲垣浩/脚本稲垣浩・馬淵薫/主演:三船敏郎・市川猿之助
特撮監督:円谷英二
 解説  「宇宙快速船」★★★
(1961年7月19日・ニュー東映・モノクロ・75分)
監督:太田浩児/脚本:森田信/主演:千葉真一
特殊技術:矢島信男
 解説  「モスラ」★★
(1961年7月30日・東宝・総天然色・106分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:フランキー堺・香川京子・小泉博
特技監督:円谷英二
    「紅の海」
(1961年8月13日・東宝・総天然色・89分)
監督:谷口千吉/脚本:国弘威雄/主演:加山雄三・夏木陽介
特技監督:円谷英二
     「ゲンと不動明王」
(1961年9月17日・東宝・モノクロ・102分)
監督:稲垣浩/脚本:井手俊郎・松山善三/主演:小柳徹・三船敏郎
特技監督:円谷英二
解説     「世界大戦争」
(1961年10月8日・東宝・総天然色・110分)
監督:松林宗恵/脚本:八住利雄・馬淵薫/主演:フランキー堺・乙羽信子・宝田明
特技監督:円谷英二
 解説  「釈迦」
(1961年11月1日・大映京都・総天然色・156分)
監督:三隅研次/脚本:八尋不二/主演:本郷功次郎・勝新太郎・市川雷蔵
特殊技術:的場徹・うしおそうじ
1962年
(昭和37年)
61歳 
アメリカに外遊、ハリウッドの映画会社各社を歴訪。また、東宝撮影所内に円谷念願の特撮専用ステージである第11ステージが完成。中野昭慶川北紘一が円谷組に参加。

この年、韓国との合作映画『大沈清伝』の特撮を担当。また『オリンピックショウ 地上最大のクイズ』に映画キャンペーンのためゲスト出演。
    「紅の空」
(1962年3月21日・東宝・総天然色・91分)
監督:谷口千吉/脚本国弘威雄/主演:加山雄三・夏木陽介
特技監督:円谷英二 
 解説   「妖星ゴラス」★★★
(1962年3月21日・東宝・総天然色・97分)
監督:本多猪四郎/脚本関沢新一/主演:高島忠夫・浜美枝・佐原健二
特撮監督:円谷英二 
解説   「鯨神」★★
(1962年7月15日・大映東京・モノクロ・100分)
監督:田中徳三/脚本:新藤兼人/主演:勝新太郎・本郷功次郎・藤村志保
特殊撮影:的場徹  
解説   「キングコング対ゴジラ」★★
(1962年8月11日・東宝・総天然色・97分・東宝創立30周年記念作品)
監督:本多猪四郎/脚本関沢新一/主演:高島忠夫・浜美枝・佐原健二
特撮監督:円谷英二 
    
1963年
(昭和38年)
62歳

東宝との専属契約解除。同年、東宝の出資とフジテレビの後押しを受け、「株式会社円谷特技プロダクション」を設立、社長に就任。フジテレビの映画部にいた息子円谷皐が監査役に入り、「円谷特技研究所」時代の弟子である高野宏一中野稔佐川和夫金城哲夫らをスタッフに招き、同プロの初仕事として、日活・石原プロ提携映画『太平洋ひとりぼっち』の嵐の特撮シーンを制作。

この年、フジテレビは円谷皐を通し、円谷特技プロに国産初のTV特撮シリーズ『WOO』の企画を持ち込む。最終的に局の事情でこの企画は頓挫したものの、円谷は同企画の特撮用に、アメリカ「オックスベリー社」に当時世界で2台しかなかった最新型のオプチカル・プリンター「シリーズ1200」を発注していた。慌てた皐はキャンセル打診したが、すでに出荷後だった。このため、TBSの映画部にいた兄の円谷一に依頼し、この高額機材をTBSで引き受けてもらうこととした。

また、東宝撮影所にオックスベリー社の最新式オプチカル・プリンター「シリーズ1900」が設置される。

解説  「太平洋の翼」★★
(1963年1月3日・東宝・総天然色・101分)
監督:松林宗恵/脚本:須崎勝彌/主演:三船敏郎・加山雄三
特技監督:円谷英二
 解説   「青島要塞爆撃命令」★★★
(1963年5月29日・東宝・総天然色・99分)
監督:古澤憲吾/脚本:須崎勝彌/主演:加山雄三・夏木陽介・佐藤弁
特技監督:円谷英二
 解説   「マタンゴ」
(1963年8月11日・東宝・総天然色・89分)
監督:本多猪四郎/脚本:木村武/主演:久保明・水野久美・小泉博
特技監督:円谷英二 
     「大盗賊」
(1963年10月26日・東宝・総天然色・97分)
監督:谷口千吉/脚本:木村武・関沢新一/主演:三船敏郎・佐藤弁・草笛光子
特技監督:円谷英二
      「太平洋ひとりぼっち」
(1963年10月27日・日活・総天然色・96分)
監督:市川崑/脚本:和田夏十/主演:石原裕次郎・浅丘ルリ子
特殊技術:川上景司・高野宏一(円谷特技プロダクション)・金田啓治
解説     「海底軍艦」★★★
(1963年12月22日・東宝・総天然色・94分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/原作:押川春浪/主演:高島忠夫・藤山陽子・小泉博
特技監督:円谷英二
1964年
(昭和39年)
63歳-64歳

日米合作映画『勇者のみ』の撮影現場の視察に、渡辺明、有川貞昌、本多猪四郎監督とともにハワイを訪れる。また、よみうりランドの水中バレエ劇場「竜宮城」開場に併せ、特殊美術を担当。高山良策の造形物を目に留め、この縁で高山は円谷特技プロと関わるようになる。

一方TBSでは円谷一のもと、前年に円谷特技プロから引き受けたオプチカル・プリンター「シリーズ1200」を生かしたテレビ特撮番組として『『UNBALANCE』を企画。この企画は同プロ初のテレビ作品『ウルトラQ』となり、有川貞昌や小泉一、川北紘一ら東宝の特撮スタッフも多数参加。白黒作品ながら全編映画用の35mmフィルムを使用するという破格の体制のなか、9月27日より制作開始される。

  1964年2月15日『アルゴ探検隊の大冒険』(Jason and the Argonauts)日本公開
監督ドン・チャフィ、脚本ジャン・リード、製作レイ・ハリーハウゼン他、主演トッド・アームストロング、ナンシー・コバック

1963年に初公開されたイギリス・アメリカ製作の特撮映画。
特撮の巨匠レイ・ハリーハウゼンによる、ギリシア神話のイアソン率いるアルゴ船探検隊(アルゴナウタイ)の冒険を描いた作品。
   「あしやからの飛行」
(1964年3月28日・ユナイテッド・アーティスツ、大映・総天然色・100分)
監督:マイケル・アンダーソン/脚本:ウォルド・ソルト他/主演:ユル・ブリンナー、滝瑛子
 解説      「モスラ対ゴジラ」 ★★★★
(1964年4月29日・東宝・総天然色・81分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:宝田明・星由里子・小泉博
特技監督:円谷英二
解説      「宇宙大怪獣ドゴラ」★★
(1964年8月11日・東宝・総天然色・81分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:夏木陽介・藤山陽子
特技監督:円谷英二
 解説      「三大怪獣 地球最大の決戦」★★★
(1964年12月20日・東宝・総天然色・93分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:夏木陽介・星由里子・小泉博
特技監督:円谷英二
1965年
(昭和40年)
64歳 
『太平洋奇跡の作戦 キスカ』、『怪獣大戦争』で「日本映画技術賞」を受賞。
『キスカ』では、白黒映画の限界に迫るリアルな艦船シーンに公開当時、「実写か?特撮か?」と議論が起こった。
     「勇者のみ」
(1965年1月15日・東宝・総天然色・106分)
監督:フランク・シナトラ/脚本:須崎勝彌/主演:フランク・シナトラ、三橋達也
特技監督:円谷英二
 解説     「太平洋奇跡の作戦 キスカ」★★
(1965年6月19日・東宝・モノクロ・104分)
監督:丸山誠治/脚本:須崎勝彌/主演:三船敏郎・山村聡・中丸忠雄
特技監督:円谷英二
 解説     「フランケンシュタイン対地底怪獣」★★★
(1965年8月8日・東宝・総天然色・90分)
監督:本多猪四郎/脚本:馬淵薫/主演:高島忠夫・ニックアダムス・水野久美
特技監督:円谷英二
解説     「大冒険」★★★
(1965年10月31日・東宝・総天然色・107分)
監督:古澤憲吾/脚本:田波靖男・笠原良三/主演:ハナ肇とクレージーキャッツ・団令子
特技監督:円谷英二
 解説 「大怪獣ガメラ」★★★★
(1965年11月27日・大映東京・モノクロ・78分)
監督:湯浅憲明/脚本:高橋二三/主演:船越英二・霧立はるみ・山下洵一郎
特撮技術:築地米三郎
 解説     「怪獣大戦争」★★★
(1965年12月19日・東宝・総天然色・94分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:宝田明・ニック・アダムス・水野久美
特技監督:円谷英二
1966年
(昭和41年)
65歳

1月2日より、円谷特技プロが一年かけて映画並みの製作費と体制で製作したテレビ特撮番組『ウルトラQ』がTBSで放映開始。TBS側の意向で怪獣キャラクターを前面に押し出した番組作りもあり、同番組は大ヒット。この『ウルトラQ』は日本全国に一大『怪獣ブーム』を巻き起こすこととなった。

同年、TBSのドキュメント番組『現代の主役 ウルトラQのおやじ』や、『ウルトラマン前夜祭』に出演。

続いて7月より、円谷特技プロのテレビ特撮番組第2弾『ウルトラマン』を放映開始。
「変身する巨大ヒーロー」というキャラクターはさらに怪獣ブームを煽った。これらのヒットによって「円谷英二」の名はお茶の間の隅々にまで知れ渡ることとなり、『特撮の神様」とまで呼ばれるようになった。

また、大阪万博の三菱未来館の映像担当が決まり、カナダへ外遊してモントリオール万国博覧会を視察。 この外遊中には招かれてアメリカで『エド・サリヴァン・ショー』に出演、また、イギリスにも歴訪し、ジェリー・アンダーソンのAPフィルムズを訪れ、『サンダーバード』の特撮現場を見学。円谷は翌年に円谷特技プロで制作する『ウルトラセブン』、『マイティジャック』のメカ描写で、「『サンダーバード』に追いつけ」として、同作をかなり意識した制作姿勢を見せている。

 解説    「ウルトラQ」(TVシリーズ)
(1966年1月2日-7月3日/TBS・円谷プロ/30分×28回)
監督:円谷一ほか/脚本:千束北男ほか/主演:佐原健二・桜井浩子・西條康彦ほか
監修:円谷英二
 解説  「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」★★★★
(1966年4月17日・大映東京・総天然色・101分)
監督:田中重雄/脚本:高橋二三/主演:本多猪四郎・江波杏子・早川雄三
特撮監督:湯浅憲明
 解説 「大魔神」★★★★
(1966年4月17日・大映京都・総天然色・84分)
監督:安田公義/脚本:吉田哲郎/主演:高田美和・青山良彦
特撮監督:黒田義之
 解説 「海底大戦争」
(1966年7月1日・東映・カラー・84分)
監督:佐藤肇/脚本:大津浩一/主演:千葉真一・ペギー・ニール・室田日出男
特殊撮影:矢島信男
 解説     「ゼロ・ファイター大空戦」★★★
(1966年7月13日・東宝・モノクロ・92分)
監督:森谷司郎/脚本:関沢新一・欺波一絵/主演:加山雄三・佐藤弁
特技監督:円谷英二
 解説    「ウルトラマン」(TVシリーズ)
(1966年7月17日-1967年4月9日/TBS・円谷プロ/30分×39回)
監督:円谷一ほか/脚本:金城哲夫ほか/主演:黒部進・桜井浩子・小林昭二ほか
監修:円谷英二 
解説    「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」★★★★★
(1966年7月31日・東宝・総天然色・88分)
監督:本多猪四郎/脚本:馬淵薫・本多猪四郎/主演:佐原健二・水野久美・セスタンブリン
特技監督:円谷英二
 解説  「大魔神怒る」★★★★★
(1966年8月13日・大映京都・総天然色・79分)
監督:三隅研次/脚本:吉田哲郎/主演:本郷功次郎・藤村志保
特撮監督:黒田義之
   1966年9月23日『ミクロの決死圏』(Fantastic Voyage)日本公開
監督リチャード・フライシャー、脚本ハリー・クライナー他、主演スティヴン・ボイド、ラクエル・ウェルチ

冒険映画的な邦題に対し、原題の「幻想的航海」に則って人体の内部表現は写実的というよりは、ファンタジータッチである。斬新な発想とSFプロット、スパイアクション仕立ての導入部、潜航艇内で何者かによる妨害工作が続き
チーム内に敵のスパイがいるのではないかと互いに疑心暗鬼になる密室劇的要素、
次々と起こる不測の事態の克服といったサスペンス要素から、肉体派女優として一世を風靡したラクエル・ウェルチの体にぴったりと貼り付くウェットスーツを着せるといった演出まで、幅広い要素を散りばめた作品である。

本作は人体内部の造形や、その中を潜航艇で航行する特撮で、アカデミー美術賞および視覚効果賞を受賞した。
その他、撮影賞・音響賞・編集賞にもノミネートされている。特殊潜航艇プロテウス号のデザインは、ハーパー・ゴフが担当している。
     「悪魔くん」(TVシリーズ)
(1966年10月6日-1967年3月30日/NET・東映/モノクロ30分×26回)
監督:小林恒夫ほか/脚本:伊上勝ほか/主演:金子光伸・吉田義男・潮健児ほか
特殊技術:矢島信男
     「怪獣ブースカ」(TVシリーズ)
(1966年11月9日-1967年9月27日/日本テレビ・円谷プロ/モノクロ30分×47回)
監督:竹前重吉ほか/脚本:山田正弘ほか/主演:高橋和枝・宮本智弘ほか
監修:円谷英二
 解説  「大魔神逆襲」★★★
(1966年12月10日・大映京都・総天然色・87分)
監督:森一生/脚本:吉田哲郎/主演:二宮秀樹・安部徹
特撮監督:黒田義之
 解説     「怪竜大決戦」★★★
(1966年12月21日・東映京都・カラー・85分)
監督:山内鉄矢/脚本:伊上勝/主演:松方弘樹・小川知子・大友柳太朗
造形:村瀬継蔵(エキスプロダクション) 
   「冒険大活劇 黄金の盗賊」
(1966年12月13日・東映京都・総天然色・85分)
監督:沢島忠/脚本:山崎大助・掛札昌裕/主演:松方弘樹・大瀬康一・藤山寛美
 解説    「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」★★
(1966年12月17日・東宝・カラー・87分)
監督:福田純/脚本:関沢新一/主演:宝田明・水野久美・平田昭彦
特技監督:円谷英二
1967年
(昭和42年)
66歳

7月22日『キングコングの逆襲』公開。
円谷は戦前に研究した『キング・コング』の1シーン(恐竜との格闘)を、完全にリメイクしている。

またこの年の『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』で「ゴジラ・シリーズ」から身を引き、弟子の有川に特撮監督の座を譲った。

  1967年2月21日『恐竜100万年』(One Million Years B.C.)日本公開
監督ドン・チャフィ、脚本ミッケル・ノバック他、特殊視覚効果レイ・ハリーハウゼン、主演ラクエル・ウェルチ、ジョン・リチャードソン

本作は、1940年のアメリカ映画『紀元前百万年』を、イギリスのハマー・フィルム・プロダクションズがリメイクした作品で、『吸血鬼ドラキュラ』や『フランケンシュタインの復讐』などで製作総指揮を務めたマイケル・カレラスが製作した。
『紀元前百万年』のオリジナル・ストーリーをカレラスが脚色し、『アルゴ探検隊の大冒険』を手がけたドン・チャフィが監督した。

円熟期を迎えたレイ・ハリーハウゼンの手による古生物たちは、そのクォリティーと多彩さ、演出の妙において、
現在の目で観ても大変魅力的であり、ある意味では決定版とも言え、ファンも多い。
劇中に登場する生物はブロントサウルス、アロサウルス、トリケラトプス、ケラトサウルス、プテラノドン、
エウディモルフォドン、アーケロン、巨大なイグアナ、大グモ、猿人。イグアナとクモは、実物を大きく見えるよう合成した物である。
解説     「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」★★★★
(1967年3月15日・大映東京・カラー・87分)
監督:湯浅憲明/脚本:高橋二三/主演:本多猪四郎・笠原玲子・上田吉二郎
特撮監督:湯浅憲明
解説    「宇宙大怪獣ギララ」★★
(1967年3月25日・松竹・カラー・88分)
監督:二本松嘉瑞/脚本:二本松嘉瑞/主演:和崎俊哉・ペギー・ニール
特殊監修:川上景司/特撮監督:池田博
      「仮面の忍者 赤影」(TVシリーズ)
(1967年4月5日-1968年3月27日/関西テレビ・東映/30分×52回)
監督:倉田準二ほか/脚本:千束北男ほか/主演:坂口祐三郎・金子吉延・牧冬吉ほか
特撮:松木春吉
      「キャプテンウルトラ」(TVシリーズ)
(1967年4月16日-1967年9月24日/TBS・東映/30分×24回)
監督:佐藤肇ほか/脚本:高久進ほか/主演:中田博久・小林稔侍・城野ゆきほか
特殊技術:矢島信男・小川康男・上村貞夫
 解説    「大巨獣ガッパ」★★★★
(1967年4月22日・日活・カラー・84分)
監督:野口晴康/脚本:山崎厳・中西隆三/主演:川地民夫・山本陽子・和田浩治
特技監督:渡辺明/協力:株式会社日本特撮映画
解説    「キングコングの逆襲」★★★★
(1967年7月22日・東宝・カラー・104分)
監督:本多猪四郎/脚本:馬淵薫/主演:宝田明・ローズ・リーズン・天本英世
特技監督:円谷英二
 解説     「ウルトラセブン」(TVシリーズ)
(1967年10月1日-1968年9月8日/TBS・円谷プロ/30分×49回)
監督:円谷一ほか/脚本:千束北男ほか/主演:森次晃嗣・菱美百合子・中山昭二ほか
監修:円谷英二
   「怪獣王子」(TVシリーズ)
(1967年10月2日-1968年3月25日/フジテレビ・日本特撮研究所・ピープロ/30分×26回)
監督:土屋啓之助ほか/脚本:吉岡道夫ほか/主演:野村光徳ほか
特撮監督:小嶋信介 
     「ジャイアントロボ」(TVシリーズ)
(1967年10月11日-1968年1月24日/NET・東映/30分×49回)
監督:山田稔ほか/脚本:伊上勝ほか/主演:金子光伸・伊東昭夫・伊達正三郎ほか
特殊技術:矢島信男
解説   「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」★★
(1967年12月16日・東宝・カラー・86分)
監督:福田純/脚本:関沢新一・欺波一絵/主演:高島忠夫・久保明
特技監修:円谷英二/特技監督:有川貞昌
1968年
(昭和43年)
67歳
ハリウッドの特撮監督リンウッド・ダン(Linwood G. Dunn)が来日、東宝撮影所の円谷を表敬訪問する。

同年、「株式会社円谷特技プロダクション」を、「株式会社円谷プロダクション」と社名変更する。
 解説   「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」★★
(1968年3月20日・大映東京・カラー・72分)
監督:湯浅憲明/脚本:高橋二三/主演:本郷功次郎・渥美マリ・八代順子
特撮監督:湯浅憲明
 
 解説    「妖怪百物語」★★★★
(1968年3月20日・大映京都・カラー・80分)
監督:安田公義/脚本:吉田哲郎/主演:藤巻順・高田美和・ルーキー新一
特撮監督:黒田義之
      「マイティジャック」(TVシリーズ)
(1968年4月6日-6月29日/フジテレビ・円谷プロ/56分×13回)
監督:満田かずほほか/脚本:関沢新一ほか/主演:二谷英明・久保菜穂子・南廣ほか
監修:円谷英二
     「戦え!マイティジャック」(TVシリーズ)
(1968年7月6日-12月28日/フジテレビ・円谷プロ/30分×26回)
監督:満田かずほほか/脚本:関沢新一ほか/主演:南廣・二瓶正也・山口暁ほか
監修:円谷英二
 解説 「怪獣総進撃」★★★★
(1968年8月1日・東宝・カラー・89分)
監督:本多猪四郎/脚本:馬淵薫・本多猪四郎/主演:久保明・小林夕岐子
特技監修:円谷英二/特技監督:有川貞昌
 解説     「連合艦隊司令長官 山本五十六」★★★★
(1968年8月14日・東宝・カラー・128分)
監督:丸山誠治/脚本:須崎勝彌・丸山誠治/主演:三船敏郎・辰巳柳太郎
特技監督:円谷英二
解説        「吸血鬼ゴケミドロ」★★★★
(1968年8月14日・松竹京都・カラー・84分)
監督:佐藤肇/脚本:高久進・小林久三/主演:吉田輝雄・佐藤友美・北村英三
特撮:小嶋伸介・うしおそうじ・渡辺善夫(ピー・プロダクション)
      「怪奇大作戦」(TVシリーズ)
(1968年9月15日-1969年3月9日/TBS・円谷プロ/30分×26回)
監督:飯島敏宏ほか/脚本:上原正三ほか/主演勝呂誉・岸田森・原保美ほか
監修:円谷英二
        「昆虫大戦争」
(1968年11月9日・松竹大船・カラー・84分)
監督:二本松嘉瑞/脚本:高久進/主演:園井啓介・河津祐介・瞳麗子
特撮:川上景司・菅沼峻(日本特撮株式会社)
解説       「ガンマー第3号 宇宙大作戦」★★
(1968年12月19日・東映京都・カラー・77分)
監督:深作欣二・田口勝彦/脚本:金子武郎、トム・ロー/主演:ロバート・ホートン、リチャード・ジャッケル
特撮:渡辺明、真野田幸雄(日本特撮映画株式会社)
 解説     「妖怪大戦争」★★★
(1968年12月14日・大映京都・カラー・79分)
監督:黒田義之/脚本:吉田哲郎/主演:青山良彦・川崎あかね
特撮監督:黒田義之 
1969年
(昭和44年)
68歳

『日本海大海戦』が最後の特撮劇場作品となる。監修としてクレジットされている『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』は、翌年の大阪万博の三菱未来館のサークロマ撮影のため多忙で実際には関わっていない。このサークロマ撮影のため鳴門の渦潮をロケし、さらに特撮プールに自ら入り演出。これがたたって体調を崩すが撮影を強行し、一時入院。12月に伊東市浮山の別荘へ。
同年、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』を最後に、東宝は特殊技術課の廃止を決定。

 解説    「ガメラ対大悪獣ギロン」★★
(1969年3月21日・大映東京・カラー・82分)
監督:湯浅憲明/脚本:高橋二三/主演:船越英二・大村崑
特撮監督:湯浅憲明
 解説     「東海道お化け道中」★★
(1969年3月21日・大映京都・カラー・78分)
監督:安田公義/脚本:吉田哲郎・浅井昭三郎/主演:本郷功次郎・保積ぺぺ
特撮監督:黒田義之
    「クレイジーの大爆発」
(1969年4月27日・東宝・カラー・83分)
監督:古澤憲吾/脚本:田波靖男/主演:植木等・ハナ肇・松岡きっこ
特技監督:中野昭慶
 解説      「緯度0大作戦」★★
(1969年7月26日・東宝・カラー・189分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一・テッド・シャードマン/主演:ジョセフ・コットン、宝田明
特技監督:円谷英二
 解説     「日本海大海戦」★★★
(1969年8月13日・東宝・カラー・128分)
監督:丸山誠治/脚本:八住利雄/主演:三船敏郎・加山雄三
特技監督:円谷英二
 解説     「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」
(1969年12月20日・東宝・カラー・70分)
監督:本多猪四郎/脚本:関沢新一/主演:佐原健二・天本英世
特技監修:円谷英二
       「コント55号 宇宙大冒険」
(1969年12月20日・東宝・カラー・70分)
監督:福田純/脚本:ジェームス三木/主演:コント55号・川口浩・高橋紀子
東宝特殊技術課
   1970年4月11日『宇宙からの脱出』(Marooned)日本公開
監督ジョン・スタージェス、脚本メイヨ・サイモン、原作マーティン・ケイディン、主演グレゴリー・ベック、リチャード・クレナイ

1964年にマーティン・ケイディンが発表した小説を、『荒野の七人』や『大脱走』を手がけたジョン・スタージェスの監督により映画化された作品である。
元々の原作は宇宙空間で帰還不能に陥ったマーキュリー宇宙船を、実験段階だったジェミニ宇宙船と、ソ連のボストーク宇宙船が救出する物語であった。しかし、映画製作当時はアポロ計画が進行しており、アポロ宇宙船が帰還できなくなる内容に脚色され、アメリカではアポロ11号の月面着陸成功から4ヶ月弱後に公開された。日本での公開直後には、偶然にもアポロ13号の事故が起こっている。

特撮は、視覚効果をロビー・ロビンソンが担当し、本作はアカデミー視覚効果賞を受賞した。その他、同撮影賞と音響賞にもノミネートされている。
 

1900-1950年代  1960-1970年代  1970年代以降

<参考> Wikipedia



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